【国際恋愛あるある】想いが伝わらない…?!ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化を徹底解説

国際恋愛
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◎この記事のまとめ
ハイコンテクスト/ローコンテクスト文化、どちらも長所と短所がある
・お互いが親しんできた文化を正しく理解することがはじめの一歩
・相手を無理に変えようとせず、尊重する気持ちを持って話し合いを重ねよう

なやみねこ
なやみねこ

パートナーに言いたいことがたくさんあるんだけど、どうしてうまく伝わらないのかニャ…

異なる文化や生活をしてきた外国人と会話をしていると、誰しも一度は「自分の想いが相手にうまく伝わらない」「相手の本心がわからない」と言ったような、コミュニケーション上のすれ違いを経験したことがあると思います。

これが恋愛となると、気持ちの伝え方の“ずれ”が、大きなケンカのもとになりかねません。例えば日本人だと「空気を読む」「言葉の裏にある意味を想像する」ことが当たり前の文化になっていますが、欧米などでは「言葉にしなければ伝わらない」という考えが根付いています。

このように、単純な言語の壁だけでなく、「伝え方」そのものが異なる場合は、すれ違いやケンカのもとになりかねませんよね。


この記事では、異なる文化で育った人々を「ハイコンテクスト/ローコンテクスト文化」の視点から分類して、コミュニケーションの取り方にどのような違いがあるのかを説明していきます。ハイコンテクスト/ローコンテクスト文化の違いを理解して、国際恋愛におけるコミュニケーションのコツを一緒に学んでいきましょう!

ケンカを繰り返さないための解決策も伝授しますよ!

ひかり
ひかり

ハイコンテクスト文化とは?

  • ハイコンテクスト文化=「察する」「言葉にしなくても伝わる」と考えられている文化
  • 当てはまる文化圏=日本・韓国・フランス・アラブ諸国など

ハイコンテクスト文化では、言葉そのものよりも、言葉と言葉のあいだの「行間」や、ジェスチャーなどの「言葉以外のサイン」が重要視されます。そのため、明確に言葉で伝えなくても、お互いのあいだに前提として存在する共通認識(知識や文化、価値観、言語など)や空気を読むことで、「相手が何を考えているか」が分かるようになっています。

国別で見てみると、日本や韓国などのアジア圏をはじめ、ヨーロッパではフランス、その他アラブ諸国の国々がハイコンテクスト文化のスタイルを取っています。

日本を例にすると分かりやすいのですが、島国である日本は単一民族国家(特定の民族が住んでいる国)なので、人々の価値観や考え方が共通していることが多いですよね。

こういった社会では、「言葉」ではなく、その向こう側にある状況や背景などの「文脈」がコミュニケーションの基盤になりがちです。そのため、会話の中で詳細を説明しなくても、「相手の言っていることがなんとなく分かる」という状況が起こるのです。

<ハイコンテクスト文化あるある>
「最近、仕事が大変そうだね。」(=本当は「無理しないでね」と言いたい)
「うん、大丈夫。」(→ 本当は「もっと気にかけてほしい」と思っている)

このように、言葉の裏に隠された意味を読み取ることを求められるのが、ハイコンテクスト文化の大きな特徴です。つまり、言葉よりも文脈や態度が重視され、“察する”能力が求められる文化なのです。

ハイコンテクスト文化は、わたしたち日本人にとっては親しみのある文化ですね!

ひかり
ひかり

ローコンテクスト文化とは?

  • ローコンテクスト文化=「言葉で明確に伝える」ことが基本の文化
  • 当てはまる文化圏=アメリカ、ドイツ、オーストラリアなど

ローコンテクスト文化では、伝えたいことは言葉で明確に表現しなければ伝わりません。表情やジェスチャーなど、言葉以外のなサインに頼ることは少なく、率直なコミュニケーションが求められます。

国別で見てみると、アメリカやドイツ、オランダやオーストラリアなど、欧米をはじめとした国々がローコンテクスト文化のスタイルを取っています。

日本とは正反対に、アメリカなどの多様な文化や価値観を持つ多民族社会では、お互いのバックグラウンドが違うのが当たり前。はっきりと言葉で表現しないと、誤解につながってしまいます。そのため、文脈や暗黙のルールに頼るのではなく、言葉を使って明確に伝えることが重視されています。

<ローコンテクスト文化あるある>
「You look great today!(今日のあなたはとても素敵だね!)」(=言葉でしっかり褒める)
•「Thanks!(ありがとう)」(= 感謝の気持ちもはっきり伝える)

このように、感情や考えを言葉にして伝えることが重要とされるのが、ローコンテクスト文化の特徴です。率直なコミュニケーションこそがベスト!という文化のようです。

なやみねこ
なやみねこ

遠回しな表現が当たり前だと思っていたけど、国が違うとこんなにも違うのニャ…!

あなたのパートナーはどっち?国ごとに違いを見てみよう!

それでは、みなさんのパートナーや好きな人、また興味のある国の人々はどちらの文化圏なのでしょうか?ここで一覧を見てみましょう。

パッと見た感じ、アジア圏の国々はハイコンテクスト文化の国が多い印象ですね

ひかり
ひかり

もちろん、この表で相手のすべてが分かるわけではありません。率直な物言いをする日本人や、遠慮がちなアメリカ人など、この表には当てはまらないタイプの人々に出会ったことがみなさんもありますよね?

あくまでも「そういう分類のしかたがあるんだな」という気持ちで考えてほしいのですが、とはいえ、自分が生まれた国以外の世界の文化や背景を知ることは、国際恋愛をするうえで欠かせないポイントになりそうです。

コミュニケーションスタイルの違いを乗り越えるために

ここまでの内容で、生まれた国によってコミュニケーションの取り方に違いがあることがわかりました。この違いを乗り切るために、以下のことに気をつけてみましょう。

自分のコミュニケーションスタイルを客観的に理解する

はじめに、あなた自身がどちらのコミュニケーションスタイルを好むのかを理解しましょう。相手を知るにはまず自分から、とはよく言ったものですが、自分自身のコミュニケーションのクセを理解することも大切です。

無意識のうちに察してほしい」「ストレートに言わない方がいい」と考えていないかを振り返ることで、相手とのすれ違いを減らすことができるでしょう。

言語の違いに気をつける

特に気をつけたいのは、「話す言語によってコミュニケーションスタイルが変わる」ことがあるということです。国際恋愛では、お互いに母国語以外の言語で話す場面が多くなりがちです。

例えば、英語を話すときは結論をはっきり伝えることが増えますし、日本語で話すときはあえて曖昧な表現を使ったりすることがありますよね。

こういった言語の特徴を理解しておかないと、「普段はストレートに話すのに、母国語だと曖昧になる」というようなギャップが生まれ、すれ違いの原因になりえます。

伝え方を工夫してみる

相手がローコンテクスト文化出身の場合は、相手に伝えたいことを明確に言葉で伝える努力をしましょう。日本人のようにハイコンテクスト文化出身の人は、自然と「察してほしい」という思考に陥りがちですが、国際恋愛においては、相手がその意図をくみ取ってくれるとは限りません。

筆者もストレートな物言いをするのにはじめは大きなためらいがありましたが、ある日パートナーの友人たちとのご飯会で慣れない言語に疲れ切ってしまい、居ても立ってもいられず「疲れたから帰る」とはっきり伝えたことがあります。

嫌なやつだなと思われたらどうしようと内心ドキドキしていたのですが、その場にいた友人たちは「気をつけて帰ってね!」「またね!」とあっさり受け入れてくれたのです。

ハイコンテクスト文化の国に生まれた筆者にとっては、自分の気持ちを率直に表現するのはとても勇気のいることでした。しかしいざ口に出してみると、案外気持ちのいいものです。

まだまだ率直な表現をするのには慣れていませんが、努力を続けていきたいです

ひかり
ひかり

結論|コミュニケーションに正解はない!ベストな中間点を見つけよう

これまで見てきた通り、ハイコンテクスト/ローコンテクスト文化のいずれも長所と短所があり、どちらが正解でどちらが間違いというわけではないことがわかったかと思います。

まずは、お互いが親しんできた文化の違いを正しく理解しましょう。そのうえで、相手を無理に変えようとせず、そのままを尊重して受け入れることが大切です。

それでもどうしても我慢できない、これでは自分が傷ついてしまうという時もあると思います。そんな時は、自分を守るためにも正直に気持ちを伝えるようにしましょう。この時、決して相手の態度を責めるのではなく、「わたしたちにはこういう違いがある」という視点で話せるといいですよね。

相手と時間を共にしていくうえで、お互いに努力して変えられることと、変えられないことがあります。コミュニケーションのスタンスはその人の根本的な部分でもあるので、お互いが許容できる中間地点を見つけることが大切です。

それを見極めるためにも、定期的な話し合いは欠かせませんね!

ひかり
ひかり

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◎この記事のまとめ
ハイコンテクスト/ローコンテクスト文化、どちらも長所と短所がある
・お互いが親しんできた文化を正しく理解することがはじめの一歩
・相手を無理に変えようとせず、尊重する気持ちを持って話し合いを重ねよう

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